その1はこちら「
へたれ奥秩父主脈縦走1(木賊山、甲武信小屋)」
【2日目行程】甲武信小屋-甲武信岳(2475m)-国師ヶ岳(2592m)-大弛峠(2360m)

眠れない!!
山行とか、旅行の前日ってドキワクして眠れません。
明日はトレースの薄い樹林帯を踏破しなきゃ・・とか。
あぁ、シュラフの番手もちょっと厳しめだったかも。。寒い!
テントの中で0~1度くらいだったので、外はおそらく氷点下!?
例のライト、いい感じです。

とりあえず、朝飯を食べていたら元気が出てきました。
西進ルートでいけるところまで行きましょう。
今日は朝から12本爪アイゼン装着です。
まずは、100名山でもある甲武信岳(こぶしだけ/2475m)に登ります。

うひょー最高に気持ち良いです!
天気も最高!今年のGWは天気に恵まれてます!
ここで朝飯食べればよかったかも。
あれ、遠く見える雪の山脈は北アルプスかしら?

甲武信岳山頂から金峰山(きんぷさん)に向かう急な下りがちょっと怖かったです。
樹木が無いのでズルッといったら、やっかいなことになりそうでした。
さて、問題はここからです。
後日ガイド本を立ち読みしたところ、甲武信岳と国師ヶ岳の間はマイナールートらしく、よく言えば奥秩父の自然を深く感じることができるところ。悪く言えば、展望や沢などの変化が乏しく注目されにくいところとのことです。
その上、先に触れたように新雪によってトレースが無くなり、前日数名の開拓者によって付けられた薄いトレースのみ。
それも、腐れ雪の上で、中には股下までハマった跡などが随所に。
序盤はさほど高低差のない縦走路でしたが、なにかと気を使います。
たまに展望が開けているところがあります。
こういうところは雪がありません。

本当のことを言いますと「かなり飽きました」。
寝不足の上、朝から重いアイゼン付けっぱなしで、力足を踏まないように、トレースを見失わないように単調な道を歩いて行くわけですから、まぁこんなネガティブな気持ちにもなろうというものです。
白くクロスしているあたりが今日の目的地です。遠いなぁ。。。

「国師ヶ岳のとりつきはマダー」と思いながら、重装備のハイカーと抜きつ抜かれつで距離を稼いでいきます。
とりつきの目安は「国師のタル」。
やっとありましたよ、看板が。
ここまでのコースタイムをチェック。
めっちゃスローペースになってました。

さて、いよいよ登りが始まります。
昨日の甲武信よりも高低差は無いはずなのに、まったくペースが上がりません。
ちゃんと食べているのでシャリバテでは無いと思うのですが、それに近い感じ。
筋肉痛でもないし、なんなんだこの感じ。高山病?なんて思ったり。
たまに視界がパアっと開けて「よっしゃ!頂上!」と思っていても、肩すかしだったり、そういったことの繰り返し。色々なものが消耗していきます。
しまいには、見晴らしの良い小ピークで銀マット広げてまどろんだり。
そりゃペースもあがりませんわな。

やっとの思いで、国師ヶ岳(こくしがたけ/2592m)に到着。
ははぁ、あれが秩父最高峰の北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ/2601m)ですか。
主脈からちょっと外れてます。
寄っていきますか?いくわけありませんね。笑

あとは、転がり落ちるように
大弛小屋に到着。
GPSロガーによると8時間12分(移動距離9.3km)でした。

実際、ちょっと気を抜いたときに、アイゼンの前爪を逆足に引っ掛けて、転倒しかけました。アブナイ!(スパッツに穴が空いた・・涙)
たかだか高低差500mくらいの登りなのに、この疲労感はいったい何なんでしょう。
ちなみに、昨日の甲武信は半分の時間で1400m登ってます。
そんななか嬉しかったのは、この
大弛小屋は「キリン一番搾り」が売られてます!
素晴らしい!

さて、テン場にツエルトを張って、体力回復を目指してお昼寝でもしますか。

ちーん。
なんだか微妙なところに張ってしまいました。
大弛峠(おおだるみとうげ/2360m)の駐車場もテン場として解放されており、雪のないところには既に何張りか「自立型テント」が建ってます。
えぇ、ツエルトは自立しません。
ペギングか吊るしが基本ですので、アスファルトの上ではなんともなりません。(アンカーになる岩もそこらにあまり無かった)
やむを得ず、こんな傾斜地に張ることに。
これがまた、後に笑い話となります。
夜ごはんはカレーライスと御味噌汁。
もちろん尾西の白飯&アマノのフリーズドライカレーの黄金コンビ!
食後に山小屋で買ったチョコレートと、おつまみセレクション&ウイスキーで独り宴会。
くーー、胃袋にしみる。ウマヒー!

ここで急激な眠気が襲ってきました。
実はこの時、もう金峰山とかどーでも良くなっていました。笑
体力云々というより、気力が完全になくなっていたといったほうが良いでしょう。
こういう時に無理をしたらロクなことになりません。
早々に撤退プランを練り終え、twitterで撤退宣言をして、気が楽になりました。
そう、このテン場、たまにドコモの電波が入ります。
こういう判断ができるのも単独行の良いところかもしれません。
もっとも、グループだとまた違ったモチベーションで遂行(達成)できたのかも知れませんが。。
・・・おやすみなさい・・・
最終日へ続く。
すみませんね。撤退記なのに。笑
続き「
へたれ奥秩父主脈縦走3(撤退の日)」
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