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残雪の奥多摩でツエルトを張ってみた 

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約3か月ぶりのお山です。
1週間ほど前に、奥多摩に結構な降雪があったようです。
そして、この週末はお天気は最高!これは次の雪山シーズンに備えて色々と実験するいい機会です。
実験したかったのは次の通り。
・12本爪アイゼンを使ってみたい
雪から水は作れるか
・モンベル#3は使えるか
です。

あまり無茶をしますと死んでしまいますので、「ルートを知っている」「冬でもOKな水場がある」「いざという時は小屋に避難」という条件で、奥多摩の雲取山ルート上にある、奥多摩小屋のテン場へ向かうことにしました。
時間的余力があれば、雲取山荘のテン場も候補にしていましたが、3か月の怠惰な生活が祟って、とても足を延ばす気になれなかったのは内緒です。

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GPSロガー M-241cをONにしていきましたので、付属のソフトでgoogleマップに軌跡がとれてます。
比較的忠実かと思いきや、なぜか帰路の最後のほうで高度情報がおかしくなってます。
どうしたことでしょう??高度情報をあてにしすぎると、逆に道迷いにつながりかねませんね。
「機械も間違える」ということを前提に、複数の情報から判断することがよさそうです。

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スタートは「鴨沢BS」。
この日は奥多摩駅発のバスがほぼ満員。がんばってあと2名載れるか?というくらいギュウギュウでした。
鴨沢BSで下車したのは10名ほどでしょうか。
GPSも正しく現在位置を示していることを確認して、いざ出発!

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登山道入ってから、間もなくしてトレイルを遮る倒木の連続です。
ちょうど、活動開始から30分くらい。
魔の「ネガティブシンキングタイム」です。
僕の場合は、動き始めてから30分くらいから「もう疲れたからヤダ」的な思考が始まります。
マラソンをしているときも確実になります。
そこにきてこの倒木群ですから、もしココで小雨なぞ降ろうものなら帰ってしまっていたかもしれません。笑
この倒木群、帰路には林野庁の方?が切断除去してくださっていました。感謝。

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「堂所」あたりから、割と雪が増えてきました。
この時の気温は15度。さすがに雪も溶けてきてシャーベット状になっており、歩きにくいことこの上なし。
グリベル スパイダーを装着することにしました。
これは去年末、稲村岩尾根で使用経験があるので、装着もスムーズ。
ただ、シャーベット状の雪はグリップが利きにくく、やはり歩きにくいことには違いありません。

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七つ石山の巻き道に入ると、一か所、木製の橋が掛かっています。
このすぐ手前で滝のような雪解け水が降り注いでいました。
トレイルに思いっきり掛かってまして、滝行の様相です。
この日は暖かかったこともあって、FLSメッシュ+キャプリーン2ロンTのみで動いていましたので、冷や水を浴びることになります。

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さらに直後。
「山と高原地図」でも(危)のマークが付いているところと思われますが、トレイルが半崩壊していました。
まだ右手につかまれる岩があるので良いですが、足場は片足分しか幅がなく、それもユルくなってます。
崩れたスリップ跡などあり、冷や汗をかいた人もいたのではないでしょうか?

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そうこうしていると、五十人平ヘリポートに到着。
ここまでくれば奥多摩小屋テン場までもう少し。
しかしなんと、ここまでに5時間近く掛けてしまいました。
悪路に加え、体力の衰えを感じずにはいられません。涙
雲取山荘まで向かう気は微塵もなくなっていました。

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小屋で受け付けをして、さっそくツエルトを設営。
整地していたら、道行くハイカーさんに「あらまあテント?」「ビバークかい?この先の小屋に泊まりなよ」と、声を掛けていただきました。
大丈夫です!ここにツエルト張りに登ってきたのですから。笑

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今回も手ごろな木があったので、メインの両端の細引きはポールを用いず、木に結ぶことにしました。
なんせ、前回も暴風に見舞われていますので、木のほうが絶対的な安心感があります。
このため、2mmの細引きを10mほど余分に持つようにしています。
今のところ、かなりの暴風でも2mmで大丈夫です。

設営時に既に風が出てきてましたので、四隅の風上側(写真の右手)の両端をとりあえずトレッキングポールで押さえています。
それから、天井の両端を木に結んで・・・という順番で。


一段落したところで、一つ目の課題「お水作り」。
これはまた別の機会に詳細を記すとしまして、いよいよ待ちに待った美味しいビールの時間がやってまいりました!
奥多摩小屋はスーパードライしか置いていないことはわかっていましたので、ラガーを持ち込み!
クァァ!美味し!!
久しぶりにプライスレスなビールを堪能です。

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あとは、着々と夕食の準備など。
今回は日本酒も持ち込んでますので、熱燗にして魔法瓶に。
メインディッシュは豚肉山盛りのキムチ鍋。
おつまみなども持ち込んで、独り宴会のはじまります。

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この日は日中も暖かかったですが、夜もさほど冷え込まないようで、外の気温はちょうど0度。
ただ、24時くらいまでは例によって暴風に見舞われます。
体感温度にしたら、もっともっと低くなっていたでしょう。
ツエルトの中は5~10度くらい。
実に快適です。

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「モンベル#3は使えるか」ですが、こんな気温で使えないわけがありません。
着の身着のままでもぐりこんで超快適でした。
ただ、腰が少し冷えました。
イスカのコンフォートマットレスを使いましたが、腰は別にウレタンマットのようなものをあてがったほうが快適度は増したと思われます。サーマレストZシートが激しく欲しくなっています。

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24時を過ぎたあたりから、風も収まり静かになってきたので、ちょっと星の撮影にチャレンジしたりしながら、就寝。
明朝、9:32鴨沢BSのバスに乗りたいので6時には目覚めますようにと。

さて、シャキっと朝を迎えました。
昨日シャーベット状のトレイルは確実に固まっているだろうと思い、オーバースペックの照れもありつつ、CAMPアイスライダーを装着!
2本の前爪は明らかに不要ですが、これしか持っていないので仕方ないのです。笑
うひゃースパルタンな風貌!

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むむ!なんだこの安定感!
昨日のスパイダーとはまったく違って、グリップ感がハンパないです。
まったく滑る気配もありませんし、足首をグキってやりそうな雰囲気もありません。
靴にぴったりだったということでしょうか。
こんなことなら、昨日も履いておけばよかったと少々後悔。
ちなみに、12本爪さんを3人ほど見かけてました。
多かったのは6~8本爪ですね。トレイルの踏み跡をみてもそんな感じです。
4本爪を付けていたおばちゃんは難儀していたようです。
ただ、アイゼンを付けずにガスガス歩いていくつわもの(ベテランさん)もいましたので、ここは各位の技量と経験でチョイスといったところでしょうか?
少なくとも4本爪は中途半端な感は否めませんが。

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ヘリポートの吹き溜まりも綺麗です。
富士山もくっきり見えて、快晴!
深呼吸していると血液まで綺麗になっていくような気がします。

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ここからは早いです。
12本爪の安定感にものを言わせて、ザクザク下ります。
ただ、足に凶器をつけているようなものなので、すれ違いなどは十分注意して。

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それでも一回ふらついたときに右足のゲイターに左爪がソフトタッチ。
ゲイターが薄く切れてしまいました。涙
それから、靴はドロドロです。
ゲイターをしていなかったら、どれだけドロまみれになったことかと思うと、大事なアイテムですね。

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最後は2番ホームに入線してきた電車をバックに乾杯!

[Data]
ベースウエイト 9109g
食糧・燃料 4370g
装着品 863g
ウエア 3760g

きっちり詰めると、ドライコンプサミットサックでもいけましたが、往々にしてシュラフやツエルトなどしっかり畳むなんてことはしませんので、余裕のあるザックを使いました。
でも重い・・(モンチャチャ45)。
50Lくらいの軽量ザック(ヴェイパートレイルとか)が欲しくなりました。


メモ1
P-153の電子着火が不発。雪につけて湿ってしまったのが原因か。
予備の固形燃料と一緒に持っていた100円ライター(フリント)でセーフも、もし火が使えなかったらと思うと、お守り的にファイヤースターターなんぞあったほうが良いのかも。

メモ2
無線機は寝しなにFMラジオを聴くのに重宝。
145MHzが活発に呼び出ししているようでしたが、433MHzは沈黙。
山に持っていく無線機でデュアルバンド機でなければ、140MHz帯機がオススメなのかも。

メモ3
ツエルトを張るときに、小さいカラビナが4つくらいあると便利だな。
手がかじかんでいるときにロープワークは面倒極まりない。

メモ4
杉の猪口は冷酒に限る。
熱燗を注いだら、匂いが強烈すぎる。熱燗には陶器の猪口が良い。


[追記]
同じ日に同じテン場に居られた方のブログ記事を発見しました。
鴨沢コースピストンの私と違ってパワフルです。
→「Trek,Books&Rock'n Roll




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この記事へのコメント

はじめまして。
twitter、フォローありがとうございます。

ツェルトはfinetrackですよね?
雪で使用してみていかがでしたか?結露などは?
賛否両論ある製品なんで、ぜひ詳細レポをお願いいたします^^

ORのドライコンプサミットサック、お使いなんですよね。
私も使ってます。すごく気に入ってます。
使用頻度が高いのですでにボロボロ。
2代目を買おうかどうか悩んでます。

てるさん

コメントありがとうございます!

はい。ファイントラックのツエルト2(現行版)です。
風が結構あったからかもしれませんが、結露は全く無しです。
今のところ、風でバタつくというくらいしか欠点は見当たりません。
これもサイドリフトきっちり押さえれば、だいぶ軽減されます。
ツエルト2の大きなアドバンテージかもしれません。(ツエルト1と比較して)

単独山行ばかりで他の方が結露している状態で・・という比較ができないのが何とも歯がゆいですが、今後も、使用時には結露情報を付記していこうと思います。

> ORのドライコンプサミットサック、お使いなんですよね。
私も非常に気に行ってます!
今回は12本爪も持参したため、容量重量ともに使用できませんでしたが、雪が無くなったら再び大活躍ですね!
今後とも宜しくお願いします。

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