今回はメンズにとって疎かにしてはいけないアイテム筆頭の「革靴」に手を出してみます。
大量にストックしているレザークラフト用の革、それもシミや傷が付いていた使いにくいところを有効活用してオールソール(靴底の全取り替え)に挑戦します。

グッドイヤーウェルトという製法であれば、コバの糸を綺麗にほどいて張替えが比較的やりやすそうです。
さっそく実験台になってもらう靴を準備しました。
イタリアのサントーニ(SANTONI)というブランドのUチップ。
気軽にはける靴なので、ちょっと痛みも早く、以前にもラバーチップの交換やヒールの交換を試していた靴です。
いよいよオールソールかぁ、感慨深いなw
まずは適当に型紙を作ってパーツを切出し。
白ボンドで接着し、巨大なダブルクリップできっちり養生。


その間に、靴底をヤットコのようなペンチでメリメリ剥していきます。
実は以前BONSAIをやっていたときに使っていた、「又枝切」を使用しましたw
革底をはがすと、コルクが詰まっていると思いきや、のぺーっとした革が貼ってありました。
なんだかよくわかりませんが、イタリアンな感じがします。
同じ製法なのに、オールデンのほうが履き心地が良いのは、こういう訳だったのかと納得。
綺麗に剥けると、ウェルトに縫い穴が残っています。
今回は、これを最大限に生かします。



隙間なく接着したらソールのへりをカットしていきます。
キンキンに砥いでいる革包丁なので、これを切るのが気持ち良い。


へりから5mmくらいの所に溝を彫り込み、縫い糸が溝に埋まるようにします。
この溝と、ウェルトの穴をピッタリあわせたかったので、今回はペンチ式の菱目打ち(1本)を使用。
手縫い機(ハンドミシン)でロウ付けしてある糸をガシガシ縫い込んでいきます。


ベルトサンダーなんてものは持っていないので、リュータビットを改造してコバ研磨機を作りました。
部屋で使うものではありませんね。
写真に残していませんが、まぁ大参事と言っていいレベルの粉塵に見舞われましたw
でもコバは綺麗にしあがりましたよ。



別に作っておいたヒールを接着して、またコバ研磨。
磨いたコバをさらにトコフィニッシュで磨いてツルツルに。
本当は、ここで熱コテと蜜ロウで固めたりするらしいのですが、機材が無いので割愛しました。
この手抜きが後でどういうことになるか、しばらく履いて試してみようと思います。
黒のコバインクを塗って仕上げ。


一応”KKF”(KenKenFactory)と打刻して軽く染色してレザーフィニッシュを塗布。
地面に擦れるところはすぐ禿げてしまうんでしょうけど、一応気分的に。
でも、これをやったおかげで、もともと革に付いていたキズがより鮮明になってしまいました。トホホ
トゥ側の「シミ」は履いていたらすぐ削れるので良いとしても、絶対削れなさそうなところに、「キズ」を持ってきてしまったのは失敗だったなぁ。

これでもショップに出したら1万円超コースですから、DIYで出来てしまうっていうのは、ちょっと嬉しいですね。
何足かやったらもっと上手く出来そうです。
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