
電子工作をやらない人には良くわからないと思うアイテムなのですが、ワイヤリングペンというのは細い銅線を効率的に扱うためのツールです。
機能変更や設計ミスなどで配線を跨ぐような場合に、従来の被膜の太い線を使うよりUEWポリウレタン銅線を使うほうがスマートに仕上がるので最近よく出番があります。
ただ、髪の毛のように線が細く絡まりやすいのが難点。
そんなわけで今回はワイヤリングペンを自作してみました。
シャープペンシルの芯のかわりにUEW線がスルスルと出てくればOK!

用意した材料は以下の通り
・金属製のシャープペンシル
・ピアノ線
・極細真鍮パイプ
・直径8mmくらいのパワーストーン2つ
・ミシンのボビン

まずはボビンにUEW線を巻きます。
ボビンに棒を刺してボビンを回転させたほうがヨレが少なく巻けるようです。

次にシャープペンシルを分解します。
先端部の芯を送り出すところはニッパーでカット。
スプリングなども不要です。

極細の真鍮パイプを用意します。
写真ではWAVEのC-PIPE/No.4が写っていますが、実際使ったのはNo.2。
模型屋さんなどで売ってます。
CRC556のプラスティックノズルなんかで代用してもよさそうですね。
これをシャーペンの中に差し込んで3mmくらい余らせる形にしてカット。
切り口はコンパウンドをつけた爪楊枝で磨き、内側のエッジを丸めておきます。

ボビンを保持するためのピアノ線を切り出します。
エレクトロニッパーなどでピアノ線を切ると悲しいことになるので注意。

切り出した真鍮パイプとピアノ線をシャーペンに突っ込みまして。

ホットグルーを注入。

パワーストーンを通して、ボビンの位置決め。
あまり近いとUEW線の引き出しに角度がついてしまいスムーズではないので少し離したところに。
この後、余分なピアノ線を切断して、パワーストーンをエポキシ接着。

うむ!良い感じです。
オリジナルのワイヤリングペン出来上がり。

ピアノ線の曲げ具合でボビンを挟む圧力が変えられます。
ボビンを軽く抑える程度に調整。
まさかパワーストーンもこんな第二の人生があるとは思わなかったでしょうw

制作時間1時間くらい。(エポキシの乾燥時間含む)
なかなか機能美を兼ね備えたワイヤリングペンができたのではないかと自画自賛。
これで一層、電子工作が捗ります!
Love Beer? (゚∀゚)/D